Interview

対談・プロに聴く

あなたにぴったりの留学を
W
F
影山茉以さん/ポーランド国立バレエ団/プリンシパル影山茉以さん プロフィール〔出身〕千葉県 浦安市
〔出身スクール〕アクリ・堀本バレエアカデミー
〔留学先〕ベルギーアントワープ
Koninklijke Balletschool / Antwerp Royal Ballet School
* 3歳から母の勧めで、バレエとピアノを習いはじめました。
* 2000年:12歳でアクリ・堀本バレエアカデミーに所属
* 2005年:ベルギーアントワープにあるロイヤルバレエスクール(Koninklijke Balletschool)へ2年間留学
* 2007年:エストニア国立劇場バレエにソリストとして2年間在籍
* 2011年:クロアチア国立劇場バレエにソリストとして入団
* 2013年:ファーストソリストに昇格
* 2014年:ポーランド国立バレエ団に入団
* 2015年:コリフェに昇格
* 2016年:ソリストに昇格
* 2017年 : プリンシパル(最高位)に昇格
* 2017年:バレエ・アステラス 2017 (新国立劇場 バレエ)に出演
-留学したきっかけを教えてください。
影山様:スイスの Prix de Lausanne に出場した際に、アントワープの学校長が私の事を気に入ってくださり、スカラシップ(学費免除)で留学しました。
-手続きで苦労した点はなにかありますか?
影山様:これは何処へ行っても同じだと思いますが、ビザを取得するのに沢山の書類が必要で、申請にも2、3ヶ月かかるという事です。
-留学準備はどのくらい前から始めましたか?
影山様:書類申請などホームステイ先、アパート探しなど色々準備が必要なので、留学が決まってから直ぐ取り掛かった方がいいと思います。“どの位” という期間は国、留学先によって異なると思います。
-語学は日本でどのくらい勉強しましたか?現地でも語学学校に行った方がいいでしょうか?
影山様:学校の英語だけでは足りなかったので、現地に行ってからも 少し 習っていました。
あとは、留学先でクラスメイト達とどんどん会話する事で慣れると思います。
-語学は日本でどのくらい勉強しましたか?現地でも語学学校に行った方がいいでしょうか?
影山茉以さん/ポーランド国立バレエ団/プリンシパル影山様:学校の英語だけでは足りなかったので、現地に行ってからも 少し 習っていました。
あとは、留学先でクラスメイト達とどんどん会話する事で慣れると思います。
-学校はどんな雰囲気ですか?その学校ならではの特徴は何かありますか?
影山様:アントワープの学校は、コンテンポラリーが強い学校だったので、16歳の私は 皆んなの独特な動き、発想に圧倒されてました。
ほぼ毎日あった、 2時間のコンテンポラリークラスの授業での インプロビゼーション (即興) は苦痛でしたね。笑
-日本人はどのくらいましたか?
影山様:私の時は4人です。
-日本と留学先で大きく違う点を教えてください。
影山様:バレエの基礎は何処へ行っても同じですが、まず環境、雰囲気が全く違いますからね〜。
指導内容が異なるところですかね。
海外では特に 足先、アンドゥオールを強く要求されます。 それは バレエ団へ入ってからも同じことが言えますが.....。
日本のお教室では、そういう部分の注意が少し不十分かな〜と思います。
日本人は器用なので、 学生の時は何でも熟せてしまう子が多いですが、海外のバレエ団を目標にしているのであれば、特に足先や細かい部分、クオリティ(踊りの質) を大切にして欲しいと思います。
-留学してよかったこと悪かったことなどあったら教えてください。
影山茉以さん/ポーランド国立バレエ団/プリンシパル影山様:慣れない環境で最初は辛いと思うこともあると思いますが、 精神面で強くなれる、自立出来るので 今ではそういった経験を積めたことに感謝しています。
親のありがたみも良く分かりますし。
-宿泊先はどのようにみつけましたか?
影山様:初めの1年は、学校長の知り合いの方のところでホームステイしました。
2年目からは アパートを見つけ、一人暮らしでした。
-留学してよかったと思える瞬間は?
影山様:今、数年経ってから思うのは、16歳の留学当初はホームシックからか毎日のように泣いていましたが、母から「そんなに辛いならいつでも帰ってきてもいいよ。でも、自分の夢はどうする?」と言われて..... あ、そうか。そうだ。私からバレエをとったら 私じゃ無くなる!と気持ちを切り替えられ、あの時諦めずに頑張ってこれて良かった。精神面が強くなり、自立できた事に 留学して、いい経験を出来たなっと思いますね。
-現在所属されているバレエ団に入団されるまでの経緯を教えていただけますか?
影山様:現在のポーランド国立バレエ団には 今から5年前に エストニア、クロアチアの2つのバレエ団を経て 入団しました。
-バレエ団の大体の1日のスケジュールはどんな感じですか?
影山茉以さん/ポーランド国立バレエ団/プリンシパル影山様:毎朝 10時から1時間 男女別にクラスレッスンがあります。
クラス後は15分休憩でリハーサルが始まります。(リハーサル内容は毎週 週末前に掲示板に予定表が出され、自分のリハーサルをチェックして......という感じです。)
お昼休憩は 14時 〜 15時 の1時間です。
最終リハーサルは18時です。
**公演がある日は、14時までリハーサルをし、19時から本番です。
-バレエ団のオフシーズンはどのように過ごされてますか?
影山様:日本での舞台に出演したり、身体を休める事も必要なので、旅行に行ったりと色々です。
-今後の目標があったら教えていただけますか?
影山様:最終目標は常に頭の中にありますが......。
今言えるのは、バレエダンサーに完璧というものはないので、 追求して、追求して毎回の公演でベストな状態で....というのを目指しています。
思うように踊れなかったり、 悔しいなっと思う事も多々ありますが、落ち込んでいる暇はなく、試行錯誤して前進するのみです。
目標は達成するまでの過程が大事だと思っているので..... 今よりも、明日の自分が成長していられるように、日々のプロセスを大切にすることを意識しています。
それが「今後の目標、夢」を叶える第一歩だと思うので。
-これから留学する人が、心しておかなければいけない点、アドバイスしておきたいことがありましたら、お願いします。
影山様:日本人は、自分の個性を大切に......ヨーロッパのダンサーが表現できない物、日本人だから出来る繊細な表現力。
その個性をアピールすることが大事だと思います。
バレエ以外でも 自分の為になるものを観たり、感じたり、たくさん経験する事がアーティストとしても成長できると思います。
環境を変えるという留学は、一歩前進するいいきっかけになるので、何事もチャレンジして欲しいですね。
-ステキなご意見どうもありがとうございました。