Interview

対談・プロに聴く

あなたにぴったりの留学を
W
F
芝本 梨花子さん/ウィーン国立バレエ団 デミソリスト芝本 梨花子さん プロフィール1998年 生まれ
2001年 黒田バレエスクールにてバレエを始める
2008年 めぐみバレエアート入会
2013年 カナダ・ロイヤルウィニペグバレエスクール サマー留学
2014年 ウィーン国立バレエ学校入学
2016年 ウィーン国立バレエ団入団
2018年 ウィーン国立バレエ団デミソリストに昇格
コンクール受賞歴
2014年 NBAコンクール3位受賞
2014年 ジャパンバレエコンペティション福岡 1位受賞
2014年 ジャパングランプリ 3位受賞
2015年 バレエコンペティション21 1位受賞 
など
ウィーン国立バレエ団での主なレパートリー
マニュエル・ルグリ版 ”海賊”より オダリスク
”ジゼル”より、ペザントのパ・ド・ドゥ、二幕ドウィリ
”白鳥”より 小さな四羽の白鳥、ナポリの踊りソロ
マニュエル・ルグリ版 ”シルビア”よりナヤーデンのソロ
”くるみ割り人形”よりルイーザ、スペインの踊りソロ
など
-まず簡単な自己紹介ということで、現在までの略歴を教えてください。留学する前までの音楽の経験は? 何歳からなさっていましたか?
芝本様:バレエは3歳から始めました。
ピアノを習っていた時期もあります。
一応自分の経歴書を添付させていただきます!
-留学したきっかけを教えてください。
芝本様:NBAバレエコンクールでウィーンのバレエ学校のスカラシップをもらったのがきっかけです。
-どうやって現在の学校を選びましたか?現在の学校に決まるまでのいきさつを教えてください。また。決め手になった点はなんでしょうか?
芝本様:海外に留学してバレエを学びたいと思っていた時に、コンクールでチャンスをいただきました。その前に、カナダウィニペグにもサマーの短期留学をしたのですが、環境とスタイルがウィーンの方が自分に合っていると感じたので、ウィーンを選びました。
-どのような試験・出願書類が必要でしたか?何か書き方のコツはあるのでしょうか?
また、試験の思い出、苦労話などありましたら、教えてください。
芝本様:私は、コンクールから選ばれたメンバーのオーデションだったので、願書等は書いていません。
でも、オーディションは大人数でその中で少しでも見てもらうために、自分をアピールすることに苦労しました。
-手続きで苦労した点はなにかありますか?
芝本様:ぎりぎりまで学校の寮に入れるかわからなくて。
ビザ等の手続きも苦労しました。
-留学準備はどのくらい前から始めましたか?
芝本様: 留学が決まったのが半年前ぐらいだったのでそれから始めました。
決まってすぐドイツ語教室にも行き始めました。
-学費はどう捻出しましたか?
芝本 梨花子さん/ウィーン国立バレエ団 デミソリスト芝本様:ウィーンの学校は国立でほとんど学費がかかりません。
生活費は、親がまかなってくれました。
-現地でも語学学校に行った方がいいでしょうか?
芝本様:現地で半年ドイツ語教室に行きました。
現地のは、他の国の人と一緒に英語やドイツ語で学ぶので、難しかったですがとても上達しました。
いろいろな人との交流も増えるので、現地の語学学校はおすすめです。
-バレエ学校はどんな雰囲気ですか?その学校ならではの特徴は何かありますか?
芝本様:友人たちはとてもフレンドリーでした。伝統的な歴史のある学校です。
ウィーンのバレエ学校のいいところは希望すれば、通常の高校の卒業資格が取れる事だと思います。ドイツ語で学ばなければいけないので、難しいですが将来役立ちます。
-日本人はどのくらいいますか?
芝本様:私の時は、もう1人の日本人の子だけでした。今は、3、4人いると思います
-日本と留学先で大きく違う点を教えてください
芝本様:もちろん生活環境、食事、文化など大きな違いがあります。
それにより、人それぞれ様々な考えかたがあり戸惑うこともありました。
-学校の授業はどのように進められますか?日本でしっかりやっておいたほうがいい勉強などありましたら、教えてください。
芝本様:バレエ学校は、早朝のバレエクラスから、パドドゥなど決められたプログラムに沿って行われます。
ドイツ語が分からないときは、英語で質問するので、英語の授業はしっかり受けていた方がいいと思います。
-先生はどうやって探しましたか?
芝本 梨花子さん/ウィーン国立バレエ団 デミソリスト芝本様:日本で学んだ先生は、いろいろな教室を見てから決めました。
ウィーンでの先生は学年によって先生がかわりました。
-日ごろ練習はどのようにしていますか?
芝本様:カンパニーの現在は毎朝1時間15 分のクラスがあり、その後夕方までリハーサルが続きます。
家で筋トレなどのトレーニングをすることもあります。
-バレエ学校での公演などは行われますか?
芝本様:バレエ学校では年に1、2回舞台がありました。
-1日の大体のスケジュールを教えてください
芝本様:バレエ学校
8:00-9:40バレエクラス
10:00~ポアント、
バリエーション
パドドゥ
コンテ、ジャズ、
キャラクター
など。
日によって違います。
14時前には終わり、その後勉強の学校へ。
公演の前は、夕方18 時頃からリハーサルがあるときも。
最終学年の時は、午後によくバレエ団のリハーサルに補欠としても参加させていただいていました。
-宿泊先はどのようにみつけましたか?
芝本様:バレエ学校専属になっている寮を紹介してもらいました。
-生活費はだいたい1か月いくらぐらいかかりますか?
芝本様:今はどうか分かりませんが、私の場合寮は三食付きで500?もしないぐらいでした。
-現地のダンス業界へのツテはできますか?
芝本 梨花子さん/ウィーン国立バレエ団 デミソリスト芝本様:バレエ学校の年二回の学期末テストで、バレエ団の監督が見に来るので、自分をアピールできるチャンスです。
-周囲の人の学習態度に関しては、日本とどう違いますか?例えばどのような点が違うと思いますか?
芝本様:こちらの生徒は、分からないことは即座に、はっきりと質問します。
スケジュールやクラスの進め方、学期末の評価でも先生と生徒間のコミュニケーションがしっかりと行われます。
-授業以外はどのように過ごされていますか?
芝本様:ドイツ語を勉強したりしていました。
週末は、友達と出かけたり。
-日本人以外の人たちと付き合うコツはありますか?
芝本様:分からなくてもいいから積極的に話しかけてみることだと思います。
間違いを恐れずに、恥ずかしがらずに挑戦していくとだんだんコミュニケーションが取れるようになっていきます。
-留学してよかったと思える瞬間は?
芝本様:今、こうしてウィーンのバレエ団で働けているのは留学の経験があったからこそです。
そして、何よりいろいろな文化の人と触れ合うことで自分の視野が広がったことだと思います!
-留学して自分が変わった、成長したというところはありますか?例えばどんなことですか?
芝本様:自己の主張を前よりもはっきりできるようになったことだと思います。
そのほかに、多少のことがあっても、いつも前向きに考えるようになりました。
-今後はどのような進路を考えていますか?
芝本 梨花子さん/ウィーン国立バレエ団 デミソリスト芝本様:今のバレエ団でさらに素晴らしいダンサーになれるよう実力をつけていきたいです。
-これから留学する人が、心しておかなければいけない点、アドバイスしておきたいことがありましたら、お願いします。
芝本様:もちろん、言語、文化が違う国なのでいろんなことがあると思います。
孤独を感じることもあると思いますが、どんなことにも積極的に挑戦してみてください!
きっと自分を成長させる素敵な経験になると思います。